去の公務員期間(20年未満)に係る共済年金の取扱いについて(Q&A)



  国家公務員共済制度は、昭和34年に国家公務員すべてを対象とした現在の共済制度に移行し、それ以前においては、公務員の身分に応じ、雇員については旧国家公務員共済制度(以下「旧法」といいます。)、官吏については恩給制度がそれぞれ適用されていました。
  このことから、本事例の雇員として公務員であった期間は旧法の期間となるわけですが、この旧法の期間を年金の対象とするためには、次のいずれかの条件を満たしていることが必要となります。

@ 昭和36年4月1日まで引き続いて公務員であること。
A 旧法の期間が、昭和36年4月1日に引き続いている公務員の期間でなかった場合、その後の公務員の期間と合算して20年以上となること。


  


  したがって、本事例については、その後の公務員であった期間を有してなく、これらの条件に該当しないため、雇員として公務員であった期間は年金の対象にはなりません。(ただし、当該期間については、「旧法の退職一時金」が支給されている期間に該当します。)


<旧法の退職一時金について>
  雇員として公務員であった期間が6月以上20年未満の方が退職したときに支給されていました。








  本事例の期間は、昭和34年に現在の国家公務員共済制度に移行する前の官吏であった期間であるため恩給制度の適用を受けた期間になりますが、この恩給期間についても旧法期間と同様、年金の対象とするためには、次のいずれかの条件を満たしていることが必要となります。

@ 昭和36年4月1日まで引き続いて公務員であること。
A 恩給制度の適用を受けていた期間が、昭和36年4月1日に引き続いている公務員の期間でなかった場合、その後の公務員としての期間と合算して20年以上となること。


 



  したがって、本事例については、その後の公務員であった期間を有してなく、これらの条件に該当しないため、当該期間は年金の対象にはなりません。(ただし、当該期間については、「恩給制度の一時恩給」が支給されているものと思われます。)


<恩給制度の一時恩給について>
  官吏として公務員であった期間が、3年以上普通恩給の受給年限未満の方が退職したときに受給できる給付として「一時恩給」がありました。








  本事例は、昭和34年の国家公務員共済制度(以下「新法」といいます。)への移行後に退職した公務員期間でありますが、現在の共済制度における年金(退職共済年金)は、昭和36年4月1日(通算年金制度(※)が創設された日)以後に退職した公務員期間を対象としているため、当該期間は年金の対象にはなりません。
  なお、当該期間については、「新法の退職一時金」が支給されている期間に該当します。

(※) 通算年金制度について
     我が国の公的年金制度は、現在では、主に次のように3種類に分かれています。
     @ 共済年金
     A 厚生年金保険
     B 国民年金

  このうち、昭和36年4月1日に、最も遅れて実施されたのが国民年金制度ですが、国民年金制度が実施された背景には、全国民を対象とした年金制度を構築する必要性が高まったことによります。
  この国民年金制度が実施される昭和36年3月以前までの年金制度では、次のような問題が起きていました。



@ 共済年金や厚生年金保険など年金の受給要件に大きな相違があったこと。
A 共済年金や厚生年金保険など、それぞれの制度で老齢年金を受けるだけの期間(原則20年以上)を満たしていない場合は、各制度の加入期間を合算すれば当然老齢年金を受けるだけの期間となるにもかかわらず、単独の制度だけでは、老齢となってもいずれの制度からも年金を受けられないことがあったこと。


  そこで、国民年金制度発足に伴い、上記の問題も併せて解消すべく、通算年金通則法という法律が公布され、昭和36年4月1日より各制度における加入期間を通算して所定の年数に達する方について年金を支給する途をひらくため、通算年金制度が創設されました。





<新法の退職一時金について>
  公務員であった期間が3年以上20年未満の方が退職したとき(又は、昭和34年1月1日に引き続く旧法の期間があり、かつ、旧法期間が6月以上ある方が退職したとき)に支給されていました。










  前述のとおり、昭和36年4月1日(通算年金制度が実施された日)以後に退職された方の公務員の期間については、原則、共済年金の対象期間として扱われるようになったのですが、一方で昭和54年12月までの国家公務員共済組合制度には退職一時金制度が設けられていたため、この退職一時金の決定内容によっては、共済年金の対象期間に該当しない場合もあります。
  具体的は次のようになっていました。

 <退職一時金制度について>
  1.受給要件
  @ 昭和36年4月1日から昭和36年10月31日までに退職した方
    ⇒ 公務員であった期間が3年以上20年未満の方に支給
  A 昭和36年11月1日から昭和54年12月31日までに退職した方
    ⇒ 公務員であった期間が1年以上20年未満の方に支給

  2.一時金の内容
  @ 昭和36年4月1日から昭和36年10月31日までに退職した方
    ⇒ 全額の退職一時金として決定・支給
  A 昭和36年11月1日から昭和54年12月31日までに退職した方
    ⇒ 全額の退職一時金から「将来の年金を受けるための原資分」(以下「年金
      原資」といいます。)を控除した額により決定・支給(注)


(注) 昭和36年11月から一時金制度が改正されたことに伴い、経過措置として次に掲げる方については、年金原資を控除しない方法も選択することができ、これを選択した方には、全額の退職一時金として決定・支給していました。
○  昭和44年10月31日までに退職した男子組合員(ただし、昭和36年11月前から引き続き公務員であることが条件)
昭和53年5月30日までに退職した女子組合員


  これにより、昭和36年4月1日以後に退職された方の公務員期間については、退職一時金の受給内容により、共済年金に対する取扱いが次のようになります。


(1) 年金原資が控除された退職一時金を受給した場合の公務員期間
  この公務員期間と他の公的年金制度に加入した期間(国民年金や厚生年金の加入期間など)を合計した期間が原則として25年以上あれば、当該公務員期間に係る共済年金を受けることができます。


(2)全額の退職一時金を受給した場合の公務員期間
  年金原資が残されていない期間であるため、原則として当該公務員期間に係る共済年金を受けることはできません。ただし、例外的に、この公務員期間とは別に公務員期間があり、双方を合計すると20年以上になる場合は、全額の退職一時金を受給した公務員期間についても共済年金の対象にできることとされています。



  以上のことから、本事例の場合は、退職一時金が決定されている期間に該当しますので、その退職一時金が年金原資を控除している一時金であれば、共済年金の対象となる期間に該当し(受給資格を満たせば共済年金として受給できます。)、全額の退職一時金であれば、他の公務員期間もないことから共済年金の対象にならない期間となります。








  本事例の場合、昭和55年1月以後(退職一時金制度廃止後)の退職のため、この公務員期間と他の公的年金制度に加入した期間(国民年金や厚生年金の加入期間など)を合計した期間が原則として25年以上あれば、当該公務員期間に係る共済年金を受けること ができます。
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